季節の野菜で学べる美味しい12のレシピ⑩〜きくらげ〜
- 2021.10.12
- 季節の野菜で学べるおいしいレシピ

食感のある食べ物って美味しいですよね。
中華の炒め物のくわいとか、
チャーハンに入れたたくあんとか、
お煮物の中のレンコンとか。
もはや、
この食感を味わいたくて食べてるようなもの。
メインを支える、
というより、君がメインだと言いたくなる。
育った実家の食卓では、
食感を楽しむという食文化がなかったため、
(おかあさん、バラしてゴメン。笑)
食感のある食べ物の美味しさを知ったときは、
もう目からウロコだし、
ほっぺは落ちるし、
要するに、
やみつき腰砕けの感激感激!の嵐でした。
粗食で育ったおかげで、
なおさら、
私は食感の良い食べ物が好きです。
出会えて良かった、
そんな食材のひとつです。
きくらげを語る上で、
乾物についてのお話をしたかったのですが、
つい食感について熱くなってしまいました。汗
きくらげはきのこの一種です。
クラゲのような食感がする木のこ。
黒と白の2色あります。
白きくらげは実は高級品で、
美肌効果が高いので薬膳料理や、
中華のデザートなんかに使われます。
今日ご紹介するのは、
中華の炒め物にしれっと入っている黒い方です。
ローカロリーなのに、
食物繊維の含有量は、
全食材の中でもトップクラスです。
カルシウムやビタミンDも豊富です。
量にもよりますが、
戻し時間は10分くらいあれば、
十分やわらかくなります。
使いたいと思ったら、
お料理に取り掛かる時に戻しておけば、
なんやかんややってるうちに、
勝手にスタンバイしてくれてます。
きのこの仲間ですから、
石づきという硬い部分があります。
指で触って、
少し硬い部分をちぎって取り除けばOKです。
炒め物のイメージが大きいですが、
細く刻んでスープに入れたり、
茹でたもやしと和えものにしても美味しいんです。
視覚障害者の方のお料理教室の対面授業は、
今年はお休み中です。
季節のお野菜で作れる美味しいレシピをご紹介しています。
今日は、
おなじみ炒め物のご紹介をしますね。
『きくらげとトマトのうまうま中華炒め』
◇材料(4人分)
・きくらげ(乾燥) 5グラム
・トマト(中) 1個
・たまご 2個
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・ごま油 大さじ1
◇合わせ調味料
・砂糖 小さじ2分の1
・酒 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・オイスターソース 小さじ1
◇下準備
・きくらげはボウルに水を入れ戻しておく(10分〜20分)
・合わせ調味料はあらかじめ合わせておく
・たまごはボウルに2個割りほぐし、鶏ガラスープの素小さじ1を入れて混ぜておく
◇作り方
①柔らかく戻したきくらげは、よく水気を拭いてから硬い石づきの部分を取り除き、2センチ角にカットしておく
②大きめのフライパンにごま油大さじ1を入れ、強火であたためておく
③フライパンが温まったら、中火に下げ、きくらげを入れて1分炒める。
カットしたトマトも入れ、さらに1分加熱する
④フライパンの奥に炒めた具材を寄せて、手前にスペースを作る。
そこに割りほぐしておいたたまごを流し入れ、中火のまま1分菜箸でぐるぐる回しながら火を入れる
⑤たまごに火が入りボソボソしてきたら、合わせ調味料を回し入れ、全体に大きく混ぜる
⑥器に盛り付けて出来上がり
乾物は使いたい時に、
いつでも手軽に戻して使える便利な食材です。
水分が抜けているので日持ちもしますし、
なんてったって旨みがギュッと濃縮されているので、
生の食材とは違った美味しさがあります。
以前、料理教室で講師をしていた頃、
「乾物ってものすごい量が戻るのがすごく怖いんです」
と、おっしゃる乾物恐怖症の生徒さんがいました。
授業が終わって、
その生徒さんが唯一使えるようになった食材が、
きくらげでした。
「乾物が怖くなくなりました!」
と、感謝されたのは嬉しかったですが、
今思うと、
何を感謝されてたのかなぁと、
ふと思い出すことがあります。笑
乾物は怖くない。
乾物は友だち。笑
【参考文献】
「乾物と保存食材事典」誠文堂新光社
「精進料理野菜と乾物を生かす」柴田書店
「基本のお料理ブック」オレンジページ
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