季節の野菜で学べるおいしい12のレシピ③〜菜の花〜

季節の野菜で学べるおいしい12のレシピ③〜菜の花〜

東日本大震災から10年と1日です。
きっと心の奥で精一杯生きていこうと、みんなが思った一日だったんだろうと思います。
自分にできることを、ひとつずつ丁寧にやっていきたいですね。

そうそう、
大切な友人が教えてくれた大好きなお話があります。

ハチドリの一雫(ひとしずく)

森が燃えていました
森の生きものたちは われ先にと 逃げていきました
でもハチドリだけは 行ったり来たり
口ばしで 水の滴を一滴ずつ運んでは 火の上に落としていきます
動物たちが それを見て
「そんなことをしていったい何になるんだ」
と言って笑います
ハチドリは こう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」

このお話を教えてくれた友人は象を守るための活動をしています。
真っ直ぐ前を向いている姿勢が、本当にかっこいい尊敬する友人です。
誰に笑われても、意味がないと言われても、
自分にできることを精一杯頑張るハチドリを、
思い出し、よく自分の励みにしています。
この時期、卒業などで生活が一変する方などの励みになればと思い、
ご紹介させていただきました。(急に?)笑
今日はハチドリと共に、出来ることからコツコツと、
菜の花について学んでいきましょう♪

視覚障害者の方のお料理教室の対面授業はお休み中。
旬のお野菜について学んでいます。
今月は、春らんまん「菜の花」です。

春の訪れを感じるお野菜といえば、
千葉県のお花でもある「菜の花」です。
キレイな黄色い花を見ると、
心うきうき、
鼻水ずるずるしてきますね。(花粉症の人、ファイト!)
そんな代表的な春野菜の菜の花が食べられるのは、
お花が咲く前の蕾の時期だけです。
先月のカリフラワーもそうですが、
花野菜というのは栄養価がとっても高いんです。
お肌を若々しく保つビタミンCが豊富なほか、
免疫機能を正常に維持するβ-カロチン(ベータカロチン)、
貧血予防の鉄、
歯や骨を強くするカルシウムも含まれます。
また、ダイエット効果が期待できる食物繊維も含まれます。
美容にも健康にも良く、
ダイエット効果もあるなんて、
菜の花おそるべし。食べるしかないですね。

おいしい菜の花の選び方ですが、
菜の花は鮮度落ちが早いのも有名です。
まずは茎の切り口が新鮮なもの。
手で触ってみて少しでも鮮度を感じるものがおいしい印です。
また蕾の部分が硬くしまっているのも、見極めの一つです。
蕾の部分は指でつまんで1ミリ玉くらいの小さな蕾が、
たくさん密集して1センチほどになります。
このご時世なので、
あんまりベタベタ触っているとお店の方に迷惑かもしれませんが、
乾燥していないお花を探してみましょう。

蕾が開いてきているものは、
もちろんお花が咲いてきているということです。
お花が咲くと、苦味を感じてしまい美味しくありません。
あまりに蕾が開いているものは、
食べるのは諦めて小さな花瓶に入れて、
切り花として春を楽しんでみてください。笑

少し苦味のある菜の花は、
からし和えなどの副菜としていただくことが多いですが、
今回は主役のメニュー「菜の花とアサリの春のうきうきパスタ」
をご紹介します。

◇材料(2人分)
スパゲッティ 200グラム
茹で湯 2リットル
塩 20グラム

菜の花 1束
アサリ 180グラム

にんにく 1かけ
オリーブ油 大さじ1
白ワイン 大さじ1

◇下準備
・菜の花
茎の根元の固い部分を切り落とし、半分以上の長さに切る

・アサリ
両手でこすり洗いをして汚れを落とす

・にんにく
皮をむき、縦半分に切って包丁の腹でつぶしておく

◇作り方
①鍋に茹で湯を沸かし塩を加え、スパゲッティを茹でる。
茹で時間の残り2分になったら菜の花を加えて一緒に茹でる

②フライパンにオリーブ油とニンニクを入れ、
弱火でいい香りがするまで加熱する。
良い香りがしてきたら、木べらで軽くつぶしておく

③アサリを加えて軽く炒めたら、白ワインを加えてフタをし、中火で2分ほど加熱してアサリの口を開かせる。
スパゲッティの湯で湯をお玉に1杯ほど加え、よく馴染ませておく

④茹で上がったスパゲッティと菜の花の水気をしっかりと切り、
フライパンに入れ、ソースとよく絡める

⑤お皿に盛り付けて出来上がり

辛いのがお好きな方は、
にんにくと一緒に唐辛子を炒めると、
ピリっと引きしまって美味しくなります。
アサリの旨味と、菜の花の香りを味わって、
なんとも心うきうきの春パスタになります♪

春は、別れと出会いの季節です。
悲しかったり、
不安だったりもするけど、
うきうきしたり、
ワクワクしたり、
緊張しながらも成長していく季節ですよね。
ハチドリのように、
できることからコツコツと頑張っていきましょう。

もうすぐ桜も咲きます。
自分らしく、この春を迎えて歩んでらしてくださいね。

【参考資料】
「からだに効く!野菜の新図鑑」宝島社
「基本のお料理ブック」オレンジページ
「ハチドリのひとしずく いま、私にできること」辻信一監修

農林水産省 公式HP